解説

症例数1位は、頻脈性不整脈（心房細動等）に対して経皮的カテーテル心筋焼灼術（アブレーション手術）を施行した症例で、前年度と比較すると10件増加しています。次いで、心不全に対する精査加療、狭心症に対する心臓カテーテル検査等の治療が多くなっています。

解説

悪性リンパ腫・白血病・多発性骨髄腫に対しての化学療法の症例が多くあり、加えて造血幹細胞移植（骨髄移植・末梢血移植・臍帯血移植）も施行しております。その他、血友病・再生不良性貧血・血小板減少性紫斑病に対する治療も施行しております。

解説

上位の症例は、全身性臓器障害を伴う自己免疫疾患であり、具体的な傷病名は全身性硬化症・皮膚筋炎・全身性エリテマトーデス・結節性多発動脈炎・ベーチェット病等です。また、関節リウマチに起こりやすい全身病として、間質性肺炎などの肺疾患の合併症が多くなっております。

解説

前年度に引き続き、症例数が最も多いのは、副腎腫瘍や原発性アルドステロン症の精査・加療となっております。内分泌疾患に対する精査・加療の症例数は４位５位にも上がっています。また、糖尿病に対する教育入院や精査目的、また他科での術前・術後の血糖コントロールでの入院目的が多く、症例数２位３位を占めています。

解説

症例数1位ついて、昨年度はクローン病に対する入院でしたが、今年度は大腸ポリープに対する短期入院となっており、消化管・炎症性腸疾患内科の短期入院の症例が多くなっております。
また、肝・胆・膵内科では閉塞性黄疸、総胆管結石、急性胆管炎等の内視鏡的治療が前年度に続き主な症例になっており、件数も前年度に比べ若干増加傾向にあります。

解説

症例数1～3位、5位が肺の悪性腫瘍となっています。主に検査（気管支鏡検査、ＣＴガイド下肺生検、超音波気管支鏡下穿刺吸引生検法、気管支ファイバースコピー）目的が症例数1位。主に抗悪性腫瘍剤を使用した薬物治療を目的とした症例が症例数2位、3位、5位となっております。

解説

昨年度同様、症例数１位は免疫介在性・炎症性ニューロパチーです。具体的に「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」「ギランバレー症候群」の症状に対して、ガンマグロブリン療法を行っております。特定疾患である「パーキンソン病」「多発性硬化症」の治療を主に行っております。

解説

昨年度と同様、症例数1位は慢性腎臓病に対する一般治療目的の症例となります。症例数2位は腎炎等の腎機能低下に対する腎生検目的の症例となり、症例数3位は慢性腎臓病の透析導入目的の症例となります。また、症例数4位は透析シャント狭窄に対する経皮的シャント拡張術を施行した症例となり、症例数5位は慢性腎臓病に対する内シャント設置術を施行した症例となります。昨年度と同様、慢性腎臓病に関連した症例が上位を占めておりますが、昨年度と比べ、腎生検及び経皮的シャント拡張術を目的とした症例が増えております。

解説

NICUでは低体重出生児、新生児一過性多呼吸、新生児低体温などの症例が症例数1位となっています。
小児科では気管支炎による入院が第２位になっており、増加傾向にあります。また、昨年に引き続き食物アレルギーに対しての検査入院や、糖原病などの代謝性疾患の割合も高くなっています。

解説

胆のう結石、胆のう炎、胆のうポリープ等の疾患で腹腔鏡下手術を目的とした治療が症例数１位となっています。また、昨年度と比べると症例数2位の肝癌の手術目的とした治療の件数は減少しており、症例数4位の膵臓癌、膵臓腫瘍等の手術目的とした治療は増加しています。

解説

上位2症例は手術を目的とした入院となっており、症例数第1位は鼠径ヘルニアに対しての手術を目的とする入院です。また、虫垂炎に対しては手術をせずに投薬で治療する入院が3位、手術を目的とした入院が5位となっております。

解説

昨年同様、1～4位症例は結腸・胃の悪性腫瘍、炎症性腸疾患（潰瘍性大腸炎・クローン病）の症例となっております。中でも結腸の悪性腫瘍、炎症性腸疾患の症例は昨年より症例数が各々10名前後の増加傾向となっております。

解説

乳房の悪性腫瘍に対する治療の入院が上位を占めており、症例数１位、３位は乳房部分切除術目的の入院、２位、４位、５位は化学療法目的の入院となっています。

解説

5症例いずれも手術を目的とした入院となっています。
昨年度と同じく、症例数1位はステントグラフト内挿術になります。低侵襲な手術であり、平均在院日数は短くなっています。2位～5位まではいずれも侵襲の大きな手術ですが、平均在院日数は短くなる傾向にあります。

解説

5症例とも悪性腫瘍に対する治療になっています。症例数1位は肺癌に対する手術加療で、症例数2位は肺癌に対する化学療法です。症例数3位、4位は悪性胸膜中皮腫に対する手術および化学療法、症例数5位は悪性腫瘍に対する検査入院です。

解説

症例数1位の変形性膝関節症は、スポーツ継続を希望される方、可動域が良好な変形性膝関節症に対して、骨切り術を行っております。プレートと人工骨を用いることで術後翌日から全荷重で歩行が可能、3週間で退院となっております。また、靱帯や半月板の損傷に対しては、関節鏡を用いた小皮切、低侵襲の手術を行っております。

解説

症例数１位眼瞼下垂については、原因のひとつに加齢・老化があるため、60歳以上の割合が多く、平均年齢も高くなっております。次いで、乳癌術後の乳房再建手術の症例が多くなっています。

解説

症例数１位は主に未破裂脳動脈瘤に対する検査目的の症例となります。症例数２位は未破裂脳動脈瘤に対する脳血管内手術（カテーテル手術）を施行した症例になります。症例数３位は脳血管障害に対する検査目的の症例となり、症例数４位は脳出血に対する保存的加療。症例数５位は内頚動脈瘤に対する検査になります。症例数１、３、５位の検査はカテーテルによる検査となります。

解説

症例数1位は皮膚悪性腫瘍に対する単純切除の症例となっております。症例数2位は、下肢静脈瘤抜去・切除の症例となります。３位は膿胞性乾癬全身などに対する主にインフリキシマブ（レミケード）を使用した薬物療法の症例となっております。４位、５位は皮下良性腫瘍に対する切除の症例となっております。

解説

症例数１位は前立腺癌の疑いに対して行われる前立腺生検、２位は前立腺癌に対する手術症例(主に手術支援ロボットによる手術)となります。３位には移植後の診療（移植腎生検等）、４位は膀胱悪性腫瘍手術症例、５位は腎癌に対する手術症例となります。症例数３位につきましては、腎移植施設である当院の特徴の一つと考えられます。昨年度との比較においては、５位の腎癌に対する手術症例が増加しております。

解説

症例数1位の具体的な傷病名は、前回帝王切開による母体ケア、骨盤位（逆子）などがあげられます。次いで早産、切迫早産の施行症例となっています。症例数５位は子宮体癌に対して子宮悪性腫瘍手術又は腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術を施行した症例です。

解説

5症例とも手術を目的とした治療であり、症例数第１位の白内障手術では、片眼ずつ２・３日の入院期間で局所麻酔・球後麻酔で手術を受けられる方が多く、患者さんの状態に応じ主に３種類の手術を行っております。症例数２位の斜視手術では、若年層の方も多く、患者さんの状態に応じ、主に６種類の手術を行っております。３位～５位の症例では、網膜剥離、緑内障など加齢を伴う疾患でもあり、白内障手術と合わせて施行されるケースが多いことが特徴です。

解説

症例数1位の鼓室形成手術は、耳小骨の温存術と再建術があり、乳突削開術を併施することがあります。症例数2位の慢性副鼻腔炎は、内視鏡下での手術で、下鼻甲介手術や鼻中隔手術を併施することがあります。症例数3位の悪性腫瘍に対する治療は、化学療法や放射線治療となります。

解説

放射線科では、血管塞栓術やラジオ波焼灼療法を積極的に実施しております。
前年度と同様、症例数1位は肝・肝内胆管の悪性腫瘍に対して施行する、肝動脈化学塞栓術（TACE）となっております。また、今年度より腎腫瘍に対する凍結療法を開始し、症例数も延びてきております。

解説

症例数1位の帯状疱疹に関しては、硬膜外ブロック、神経根ブロック、脊髄刺激療法等の疼痛除去を目的とした治療を行っています。症例数2位は主に椎弓切除後症候群の患者さんで脊髄刺激療法が主な治療となっています。３位から５位の症例は腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症等の患者さんで硬膜外ブロック、神経ブロック等の疼痛除去を目的とした治療を行っています。

解説

救命救急センターに運ばれた患者さんの治療を行っており、治療する疾患は多岐に渡ります。その中でも、急性薬物中毒の治療をした症例数が1位となっています。症例数2位は、外傷の治療症例になります。
また、熱傷センターも併設しておりますので、重度熱傷の患者さんの受け入れ・治療も行っております。

解説

症例数１位は、新生児一過性多呼吸・帝王切開児症候群・新生児黄疸などが挙げられます。症例数２位は低出生体重児の症例となっております。長期の入院となる新生児は小児科へ転科することが多いため、新生児科の平均在院日数は短くなっております。