コンピテンシー開発プログラム
当院では従来の「ラダーシステム」に加えて「コンピテンシー開発プログラム」を導入。
目標に合わせて自分らしい働き方を選ぶことができます。
既存のラダーシステムの特長
ラダーシステムは多くの病院で取り入れられている教育評価システム。看護に必要な専門知識や技術などの「能力」をどれだけ習得できたかを評価します。しかし、そこではさまざまな課題も生まれていました。
既存のラダーシステムの課題
- 人間性や誠意が評価されにくい
- 成果と報酬がマッチせず公平性に欠ける
- モチベーション低下につながりやすい
- ラダーによる上下関係が生まれやすい
- チーム意識が生まれにくい
- 責任が増えると子育てとの両立が難しい
成果や行動で評価される
個人の知識や技術ではなく、人間性やスキルを活かして実行したことや成し遂げたことを評価します。
対等・チーム意識を育む
4つのSWEETは、すべて「対等」な関係。お互いを尊重しチームで看護に取り組む環境が育まれています。
私たちがSWEET
当院では、入職してから3年かけて「SWEET」な実践ができる看護師を育成。
一人前の看護師に必要な知識や技術、人間性を育みます。
自分のペースで、着実にステップアップできる新人研修
1年目
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初期研修
(スタンダードプリコーション、移送・移乗、輸液ラインの取り扱い、看護場面でのコミュニケーション、BLS 等)
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フィジカルアセスメント基礎編Ⅰ 正常を知ることから始めよう!
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看護倫理Ⅰ めざせ!SWEETなナース 看護師ってどんな職業?
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プロフェッショナリズム育成研修Ⅰ
ストレスに打ち勝つ力を身につけよう~レジリエンスとストレスコーピングを学ぶ~
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プロフェッショナリズム育成研修Ⅱ
しなやかにストレスと向き合い回復力を身につける~心の筋肉を鍛える編~
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プロフェッショナリズム育成研修Ⅲ
立ち止まるそして振り返ってみよう~心の筋肉貯筋編~
選択制研修
- シミュレーション研修
多重課題に取り組もう!!~いっぱい、いっぱいをなんとかしよう~
- シミュレーション研修
患者対応に強くなる~患者の変化を見逃さない~
病院を、つらいだけの場所にしないために。
当院では新人看護師向けに、看護処置の実践的な勉強会が頻繁に開かれているため、学生時代に身につけた知識をおさらいしながら、安心して成長することができます。それでも、時には検査や処置が怖い、と泣いている子どもたちを前にして、もっとうまく寄り添えたら……ともどかしい気持ちになることも。そんなとき思い出すのは、とある小学生の患者さんのこと。入院当初は症状や検査がつらく、笑顔が少なかったその子に、私は諦めずに声をかけ続けるようにしていました。すると次第に積極的に話しかけてくれるようになり、退院前には「将来、看護師になる!」と笑顔で夢を語ってくれました。一生懸命やれば想いは届くと実感できたこの経験が、困難に直面したときにも「もっと頑張ろう」と思う原動力になっています。今後はアレルギー疾患の学びを深めるために、学会にも積極的に参加して、専門資格の取得に挑戦することが目標です。
兵庫医科大学病院が考える一人前の看護師
SWEET
実践力
リーダー
シップ
プロジェクト
実践力
研究
能力
誠実で(Sincerity)、あたたかく(Warm)、倫理的(Ethics)な面に配慮しながら、根拠ある(Evidence)確かな知識と技術(Technique)を活用して、看護を提供する。この「SWEET」な実践ができるのが、当院のスタンダードな看護師です。また、その先のキャリアアップを希望する人は人事考課の対象となり、Advanced-SWEETに就くことができます。
安全第一の看護を提供するために、知識と技術を日々研鑽。
Standard-SWEETになると、これまでに身につけた基礎的なスキルを土台に、幅広い症例経験を積むことができます。現在は、人工呼吸器をはじめとするデバイスの管理や、薬剤投与量の調整を主体的に行える看護師をめざして勉強中。どんな状況でも責任ある看護を提供できる知識と技術を身につけることが、安全な治療の環境づくりにつながると考え、日々奮闘しています。救命救急センターには同期が多く、ともに励まし合いながら困難や課題を乗り越えていけるのが魅力。救急に在籍していると、お亡くなりになる患者さんを目の当たりにして無力感を感じることも。そんなときでも、くじけずに前を向くことができたのは同期の支えがあったからです。ひとりでも多くの患者さんが笑顔で一般病棟に移っていけるよう、今後も同期と励まし合いながら、責任ある安全な看護を果たしていきます。
リーダーシップを発揮する
SWEET
実践力
リーダー
シップ
プロジェクト
実践力
研究
能力
リーダーシップを発揮し、部署全体の看護の向上に貢献することがAdvanced-SWEETの役割。チームを牽引するリーダーとして、後輩の育成に努めます。専門看護師・認定看護師などのスペシャリストを目指す道も広がっており、チームのために専門性を共有。もし出産や育児で役割を果たすのが難しくなった場合は、Standard-SWEETに戻ることもできます。
チームの力を育てることで、より良い看護を実現していく。
もともと感染管理に興味があり、感染管理院内認定看護師の資格を取得しました。教育課程を受講してあらためて感じたのは、“ひとりでできる看護には限界がある”ということ。より良い医療を提供するために、周囲の看護師や他職種の仲間との協力体制を強めたい。足りない部分を補い合えるチームをつくりたい。そんな想いで、チーム医療の大切さをより広く周知できるAdvanced-SWEETへのステップアップを決意しました。チーム医療なら、介入困難な症例を前にしたときも、すぐに専門看護師や認定看護師、他職種の仲間たちから手厚い支援を受けることができます。当院は、専門的な研修や資格取得のための支援が充実しており、希望すれば学び続けられる環境が整っています。今後も、Advanced-SWEETとして自身の力を高めつつ、周囲にその知識や技術を還元していきたいです。
看護研究にも取り組む
SWEET
実践力
リーダー
シップ
プロジェクト
実践力
研究
能力
Advanced-SWEETの役割に加え、新しい看護の仕組みづくりや看護の質改善に向けた研究、プロジェクトを実施。専門性を周りの看護師と共有し、リーダーシップを発揮しながら組織全体を統括する役割も担います。あるいは看護師長をはじめとした管理職を目指す道も広がっています。