部門について

ご挨拶
また、地域連携も推進し、地域の先生方と協力してがん診療に取り組んでいきたいと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。
木島 貴志 (きじま たかし) センター長
部門の役割
現在わが国の死亡原因の第一位は悪性新生物(がん)であることから、がん対策の強化は国民希求の課題です。2004年にスタートした「第3次対がん10カ年計画」において、全国どこでも質の高いがん医療を受けることができるよう がん医療の「均てん化」を図ることを目標として「がん診療連携拠点病院」の指定が始まりました。
当院は、「地域がん診療連携拠点病院」「エキスパートパネル実施可能がんゲノム医療連携病院」に指定され、高度ながん診療を提供しています。
「地域がん診療連携拠点病院」では、5大がん(肺、胃、肝、大腸、乳)を中心にがんの診療機能を高め、適切な治療を提供することが求められます。このために、従来、各科別に行われていたがん治療を集学的・包括的ながん診療に体系化するため、委員会を組織しています。さらに、最新のエビデンスに基づいた質の高い安全な外来化学療法の充実を図るとともに、放射線療法におきましても、高精度の放射線装置による治療を導入しています。また、緩和ケアチームの介入によりがんの痛みをコントロールしクオリティ・オブ・ライフの向上をめざす緩和医療の実践を並行して行うとともに、がん医療に関する相談支援体制も整えています。地域の医療機関との連携を密にした地域連携クリティカルパスを用いた診療は、5大がんおよび子宮体がん・前立腺がんで行っています。
がんの組織を用いて同時に多数の遺伝子を調べ(がん遺伝子パネル検査)、がんの原因となる遺伝子変異を明らかにして治療につなげるがんゲノム医療も行っており、エキスパートパネル(検査結果に基づいて最適治療を検討する会議)にて、最適な治療方針の提案ができる体制を整えています。
このように当院では、安全で質の高いがん医療を提供すべく今後さらに努力する所存です。