2023年5月5日に石川県能登地方を中心としたマグニチュード6.3の地震が発生しました。 これを受け、2023年5月13日から5月19日にかけて、「特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン」および「空飛ぶ捜索医療団ARROWS」の登録派遣隊員として、当院の渡邉暁洋薬剤師と臨床検査技術部の湊宏美臨床検査技師が石川県珠洲市に派遣されました。

現地では、75歳以上の高齢者の自宅を1軒1軒巡回し、避難場所を案内したり、在宅避難者へのサポートを行ったりするなど、自治体とさまざまな職種の方々と連携を取りながら支援にあたりました。主な活動内容としては珠洲生活サポート部会（珠洲市保健福祉医療調整本部）の運営サポートをはじめ、戸別訪問、避難所の巡回、衛生環境整備などを行いました。

医療が十分に届いていない地域の人々を支援するため、「珠洲市の皆様の健康サポート、生活サポートみんなが一つになって」を合言葉に、地域の方に寄り添い、地域の復興のための保健福祉の調整、保健師さんを支えることを目標に活動し、被災地のスタッフや被災者の方々から大変感謝されました。

～渡邉暁洋薬剤師よりコメント～
「被災から時間が経ち、被災者の皆様の現状が理解されていく時期に入りました。我々が対応に当たった時期は発災後より約一週間が立とうとしている5月13日のあたりで、急性期の対応から亜急性期、復興期と呼ばれるような時期であり、避難所や自宅避難をされている方々の健康調査などが行われる時期でもありました。我々は、珠洲市の健康増進センター内に設置された本部の一員として、対応にあたっている自治体や保健師さんなどの支援をする活動と、高齢者（今回は75歳以上）の方々への戸別訪問を行いました。本部には被災された方々がいらっしゃいましたので、その方々の負担の軽減にもつながればと思い、このたび活動を行ってまいりました。一刻も早い復興を願っております」


～湊宏美臨床検査技師よりコメント～
「この度の派遣では戸別訪問を行い、被災地の方々の地震後の生活に関する問題点や健康・精神面での変化についてヒアリングをさせていただきました。報道が少なくなってきた今でも、被災地の方々は不安な日々を過ごされていましたが、ピースウィンズ・ジャパンでの活動を通じて、地域に寄り添いながら必要に応じた適切なサポートに繋げるとともに、皆様が通常の生活に戻っていけるよう支援させていただきました。1日も早く皆様が安心して暮らせる日々が戻りますように」