臨床研修医管理規程・管理委員会
目的
第1条 この規程は、医師法第3章の2に規定する兵庫医科大学病院(以下「本学病院」という。)における臨床研修医(以下「研修医」という。)に関する事項について定める。
第2条 研修医は病院長に直属し、医師が患者を全人的に診ることができる基本的な診療能力を修得し、医師としての資質の向上をはかることを目的として研修を行う。(研修管理委員会及び卒後臨床研修センター)
第3条 研修医制度の円滑かつ適正な運営についての諸事項を協議、決定するため研修管理委員会を置く。また、同委員会での決定事項等に基づき具体的運営を行うため卒後臨床研修センく。(2) 卒後臨床研修センター及び研修管理委員会の組織等については、別に定める。
研修期間
第4条 研修医の研修期間は、原則として医師国家試験に合格した年の4月1日から継続して2年間とする。
第5条 研修は、臨床研修マッチング協議会が実施する研修医マッチング(組み合わせ決定)に参加登録を行っている他の医療機関(研修指定病院、大学病院等)に引き続き、中途から本学の研修を継続することができる。ただし、採用については、研修管理委員会の議を経て決定する。
第6条 研修医は、マッチングにより決定した臨床研修プログラムにより研修する。
第7条 研修医は、臨床研修プログラムに基づき、2年間研修を行うものとする。
(2) 研修にあたっては、本学病院は厚生労働省通知(医政発第0612004号・2003年6月12日、医政発第0728001号・2003年7月28日)に基づく基幹型相当大学病院とし、別に定める協力型相当大学病院、協力型臨床研修病院、研修協力施設を含めた兵庫医科大学病院臨床研修病院群により研修を行うものとする。
定員
第8条 研修医の定員は、厚生労働省通知(医政発第0612004号・2003年6月12日)に基づき、本学病院の他医療機関への医師の派遣状況等をもとに兵庫県が調整した募集定員以内とする。
応募資格
第9条 研修医の応募資格は、原則として採用年度の直近の医師国家試験の受験資格を有するものとし、合格した年の4月1日から2年間継続して本学病院で研修できる者とする。ただし、第5条により応募しようとする者の研修期間は、この限りではない。
採用手続
第10条 本学病院に研修医として採用を希望する者(以下「採用希望者」という。)は、応募申込書、履歴書、成績証明書(他大学出身者)を提出し、本学病院所定の採用試験を受けなければならない。
(2) 本学病院は、次の手続きにより採用を決定する。
- 臨床研修マッチング協議会が実施する研修医マッチング(組み合わせ決定)に参加登録を行う。
- 本学病院所定の採用試験後、臨床研修マッチング協議会に採用希望者の順位を登録する。
- 臨床研修マッチング協議会にマッチング登録を行った採用希望者と本学病院とのマッチングにより採用を決定する。
- マッチングにより採用が決定した者(以下「採用決定者」という。)と採用の仮契約を締結する。
(3) 臨床研修マッチング協議会が実施する研修医マッチング(組み合わせ決定)に参加登録を行っている他の医療機関(指定病院、大学病院等)から引き続き本学で研修を希望する者は、本条第1項に定める提出書類に当該医療機関における研修内容とその評価を証明する書類を添付するものとする。
第11条 仮契約を締結した採用決定者は、履歴書2通、健康診断書、卒業証明書(他大学出身者)各1通並びに医師国家試験合格後医師免許証の(写)1通を提出しなければならない。
(2) 本学病院は、医師国家試験合格者を本採用とし、採用に際し労働条件(雇入)通知書を交付する。
研修の専念義務
第12条 研修医は、医師法第16条の2第1項及び第16条の3に則り、研修に専念しなければならない。
(2) 卒後臨床研修センターは、研修医に対して、前項の遵守のための教育、啓発等に努めなければならない。
評価
第13条 研修評価については、オンライン卒後臨床研修評価システム(EPOC)を使用し、評価を行う。また、研修プログラムにおける研修到達目標達成の各過程における種々のレポート等により併せて評価を行う。
研修修了証
第14条 所定の研修を修了した者には、研修管理委員会の議を経て病院長から研修修了証を交付する。
証明書
第15条 研修医から研修期間の終了証明書の請求があった場合、病院長はこれを交付する。
研修期間の延長
第16条 研修医が傷病、出産等により研修を休止したときは、病院長は、必要により研修期間を延長することができる。
(2) 研修医が第20条第1項に規定する禁止事項に該当したときは、病院長は、3カ月以上1年以内の範囲内で、病院長が必要と認めた研修期間を延長するものとする。
研修許可の取消し
第17条 研修期間中に研修医が次の各号のいずれかに該当し、病院長が研修医として不適当と認めた場合、研修管理委員会の議を経て研修の許可を取り消すものとする。
- 医師免許の取消し若しくは停止又は医業の停止の処分を受けたとき。
- 第30条による準用で諭旨退職又は懲戒解雇の事由に該当したとき。
退職
第18条 研修医が次の各号のいずれかに該当した場合は、退職するものとする。
- 臨床研修プログラムを修了したとき。
- 自己都合による退職(研修の中断)が承認されたとき。
- 死亡したとき。
服務心得
第19条 研修医は、次の各号に留意して服務しなければならない。
- この規程及びその他本学病院が定める諸規則を守ること。
- 指導医の指示を守り、同僚並びに職種間の協力に努めること。
- 規律を重んじ秩序を保つこと。
- 医療人として必要な基本姿勢・態度の向上に努めること。
- 諸設備、機械器具、貸与品等の取扱いに注意し、諸材料、消耗品等の適正使用に努めること。
- 本学病院内外の環境保全を図り、構内の清潔整頓に努めること。
禁止事項
第20条 研修医は、兵庫医科大学就業規則第25条(服務規律)に規定する行為のほか、次の各号に掲げる行為をしてはならない。
- 本学病院の協力型相当大学病院、協力型臨床研修病院及び研修協力施設(以下「協力病院等」という。)以外の病院・施設で診療業務に従事又は見学等の自主研修を行うこと。(報酬の有無は問わない。)
- 協力病院等で臨床研修プログラムに定められた研修時期以外に診療業務に従事又は見学等の自主研修を行うこと。(報酬の有無は問わない。)
- 第12条第1項に規定する研修専念義務に抵触する可能性のある診療以外のアルバイトを行うこと。
(2) 研修医を指導する指導医及び上級医は、研修医に次の各号に掲げる行為をしてはならない。
- 臨床研修プログラムにない(又は逸脱した)研修、見学等をさせること。
- 事前に許可を受けた臨床研修プログラムの補完の目的以外に、研修医を他の医療機関・施設に同行させること。
- 前項各号に関する情報提供、指示、要請等を行うこと。
(3) 前2項にかかわらず、所定の見学願により卒後臨床研修センター長の事前の許可を受けた場合は、見学することができる。
勤務時間
第21条 研修医の勤務時間は、次のとおりとする。ただし、研修の都合等により、始業及び終業の時刻並びに休憩時間を変更することがある。
- 月から金曜 ─ 始業時間 8:30、終業時間 16:45、休憩時間 12:00から13:00
- 土曜(第1・3・5) ─ 始業時間 8:30、終業時間 13:00、休憩時間 12:30分から13:00
(2) 所定労働時間は、毎月1日を起算日とする1カ月単位の変形労働時間制とし、1カ月を平均して1週間40時間以内とする。
休日
第22条 休日は、次のとおりとする。
- 日曜日
- 毎月第2、4土曜日
- 国民の祝日に関する法律に規定する休日
- 年末年始(12月29日から1月3日まで)
- 創立記念日(11月22日)
- その他特に理由があるときは、別に定める
休日振替
第23条 前条にかかわらず、研修の都合上必要のある場合は、休日の振替えを行うことがある。
非常災害時
第24条 天災地変その他やむを得ない事由のある場合は、時間外又は休日勤務をさせることがある。
宿日直
第25条 臨床研修プログラムに基づく研修の一環として、宿直又は日直を命ずることがある。
(2) 宿日直では、1年目の研修医は指導医又は上級医と組んで、2年目の研修医は指導医又は上級医のオンコール体制の下に行うものとする。
年次有給休暇
第26条 年次有給休暇は、起算日を4月1日として次のとおり付与する。
研修1年目:10日
研修2年目:11日
(2) 年次有給休暇は、請求のあった時期に与える。ただし、本学病院の業務に著しく支障がある場合は、他の時期に振り替えて与えることができる。
産前産後休暇
第27条 研修医が6週間(多胎妊娠の場合は、14週間)以内に出産する予定であるとの医師又は助産師の証明書を添えて請求した場合は、その期間及び産後8週間の休暇を与える。
(2) 産後6週間を経過した研修医が請求した場合には、医師が支障がないと認めた業務に就かせることがある。
(3) 産前及び産後休暇期間は無給とする。
育児休業及び介護休業
第28条 育児休業及び介護休業に必要な事項は、「育児休業規程」及び「介護休業規程」を準用する。
給与等
第29条 月給与は300,000円(研修手当)とし、原則として毎月25日に支給する。ただし、支給日が休日に当るときは、休日でない前の日に繰り上げて支給する 。
- 前項にかかわらず、第16条第2項の規定により延長する研修期間中の月給与は、240,000円とする。
- 宿直又は日直を命ぜられた研修医に対し、宿日直手当として1回につき10,000円を支給する。ただし、日直(土曜日)の場合は、1回につき3,000円を支給する。
- 賞与は支給しない。
- 退職金は支給しない。
表彰及び懲戒
第30条 兵庫医科大学就業規則第6章第1節及び第2節を準用する。
安全衛生
第31条 兵庫医科大学就業規則第7章を準用する。
災害補償
第32条 兵庫医科大学就業規則第8章を準用する。
教育、研修
第33条 兵庫医科大学就業規則第9章を準用する。
福利厚生
第34条 研修医は、日本私立学校振興・共済事業団の私立学校教職員共済及び雇用保険に加入するものとする。
改廃
第35条 この規程の改廃は、研修管理委員会の議を経て、常務会が決定するものとする。
その他
第36条 この規程に定めのない事項については、医師法、労働基準法及びその他の関係法令の定めるところによる。
附 則
1 この規程は、2004年5月1日から施行する。
経過措置
2 臨床研修医取扱規程(1995年4月1日施行)は、2000年12月6日付厚生労働省法律第141号通知による改正後の医師法第3章の2に規定する研修医には適用しないこととし、2005年4月30日で廃止する。
附 則
この改正は、2007年11月28日から施行する。ただし、第7条の改正規定については、2007年4月1日から適用する。
附 則
この改正は、2008年4月1日から施行する。
附 則
この改正は、2009年11月4日から施行し、2009年5月11日から適用する。