生理学 生体機能部門
私どもの講座では、細胞生理から人体生理まで幅広いテーマで研究を行っています。機能分子が、細胞間の相互作用、組織、また個体において、どのような生理作用メカニズムに関与し、個々の分子動態から個体としての統合的な機能へと調和されるかを理解することが、大きな研究の流れです。さらに、神経回路などの機能的なネットワークとその構築形成・可塑性が高次機能や個体の行動をどのように担い、生体機能の恒常性を保っているのかを解明することをめざしています。
主な研究分野
現在、5つの研究テーマが走っています。
- 嚥下プロジェクトでは、嚥下障害や誤嚥性肺炎の診断・予防・治療へ展開するトランスレーショナルリサーチ
- 呼吸制御機構の解明では、a) 呼吸リズムの生成機構の統合的解明、b) 中枢性呼吸調節における化学受容機構の分子基盤の解明、c) 慢性炎症性気道の難治化メカニズムの解明
- 機能的神経回路の発達の解明では、a) 周産期における神経回路の発達と可塑性、b) 高次機能と脳幹部相互作用(感覚-運動連関)の発達過程の解明
- 呼吸と認知機能の相互連関では、a) 呼吸制御による認知機能向上の研究、b) 呼吸制御によるストレス低減の認知神経基盤の解明
- 肝がんの再発機序解明と新規治療戦略の開発を行っています。