チーム医療の取り組み

チーム医療の取り組み

チーム医療の取り組み

最善の治療と安心につながる
多職種連携「チーム医療」体制を
ますます強化してまいります。

阪上 雅史 病院長

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今日の医療に必須な「チーム医療」

 かつて医療現場の中心は医師でしたが、医学の進歩、症例の複雑化、患者さんの生活背景の多様化が進む今日の医療現場では、さまざまな医療スタッフが、それぞれの専門性と得意分野を発揮しながら患者さんの治療にあたる「チーム医療」が必須になっています。

 兵庫医科大学病院では、医師、看護師、薬剤師、放射線技師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、そして医療ソーシャルワーカーや事務職員まで、医療に携わる多職種が連携したチーム医療で質の高い診療ができるよう心がけています。

チーム医療を発揮できる独自の背景

 世の中がチーム医療を謳い出すよりもっと以前、私が国立大学病院から兵庫医科大学病院に移ってきた1994年当時、すでにここ(兵庫医科大学病院)では医師と医療スタッフが互いに支援しながら治療にあたる機会が多くありました。患者さんに安心して治療していただけるようにと考えた結果、自然発生的にチーム医療体制が生まれていたように感じます。

 チーム医療では医師と医療スタッフが同じレベルに立っていることが重要です。上下関係がなく、お互いの専門分野を尊重し協力し合う「輪」のような関係性です。当院は伝統的に職種間の壁が低く、互いに意見を言いやすい職場風土があったため、チーム医療が根付きやすかったのかもしれません。

 また、同一法人内の兵庫医科大学や兵庫医療大学の学生たちは、1年次からチーム医療について学んでいます。医師や医療職をめざす学生同士でディスカッションをし、当院で行う実習を通じてチーム医療を実践しています。学生時代に高い専門性とコミュニケーション能力を身につけた人材が多く入職してくることもあり、当院ではチーム医療がスムーズに実現できているように思います。

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スムーズな連携が患者さんのストレスを軽減する

 チーム医療の導入によって、特に入院・退院が非常に円滑になりました。

 例えば入院では、患者さんはまず医療支援センターで職員から入院についての説明を受けます。その後、薬剤師が薬剤処方の全履歴を調べて服薬指導を行い、看護師が入院生活や治療について説明し、技師が検査結果を医師に報告し、医師が治療計画を立てていきます。つまり多職種が「輪」のようにつながって一人の患者さんを迎え入れる体制ができているのです。

 患者さんに関するすべての情報は、専用の電子カルテで共有されています。治療経過や服用薬剤をはじめ、これまでの薬剤処方履歴、アレルギーの有無、食事や生活で気をつけないといけないことなど、重要な情報は電子カルテのトップに赤文字で目立つように記すようにしています。そのため、もし主治医に直接言いにくいことがあっても看護師に伝えたり、リハビリの場で言いそびれたことがあっても後で他スタッフに言ったりしておけば、基本的にはその患者さんに携わる全職種が情報を共有できるようになっています。患者さんにとっては、何度も説明していただいたり不安に感じたりするストレスが軽減し、安心して治療に専念できる助けになっているのではないかと思います。このチーム医療体制は退院後のフォローアップでも力を発揮しています。

 チーム医療は文字通りチームで対応するため、患者さんやご家族の疑問にも迅速かつ的確にお答えすることができます。各職種の専門性を生かし、柔軟な対応ができるように病院全体で努めています。

急性期におけるチーム医療とは

 兵庫医科大学病院には、多職種が所属部署を越えて活動している10の医療チームがあります。その中でも、急性期医療では「感染制御部 感染対策チーム(ICT)」、「栄養サポートチーム(NST)」、「呼吸ケアチーム(RST)」が介入するケースが多いです。

 「感染対策チーム」は、医師や看護師、薬剤師、臨床検査技師で構成されており、院内感染予防や耐性菌対策を行っています。「栄養サポートチーム」には管理栄養士や言語聴覚士などが参加し、定期的に病棟を回診して入院患者さんの栄養管理を担当しています。「呼吸ケアチーム」は、集中治療医や救急看護認定看護師、歯科医や歯科衛生士などが参加し、人工呼吸器装着患者さんや呼吸管理に問題を抱えている患者さんの回診を行っています。もちろんチーム単体で完結するわけではなく、回診の調整がつけば合同カンファレンスができるように調整し、それ以外の時は電子カルテを通じて連携しています。

回復期におけるチーム医療とは

 骨折のような整形外科疾患ではリハビリチームが手術後の早い段階から患者さんに関わっています。理学療法士が病棟まで出向いてベッドの上でリハビリを行い、病棟看護師と情報交換を行います。患者さんをチームで支えることで、手術直後の状態を把握し、早い段階からのリハビリで経過を良くできるメリットがあります。

 オーラルケア(口腔ケア)にもチームで取り組んでいます。オーラルケアは手術後の肺炎や感染症を防ぐためにとても有効なため、手術前の患者さんのもとに歯科医師と歯科衛生士が出向いて指導しています。

 また、この4月に「認知症ケアチーム」が新たに発足しました。身体疾患で一般病棟に入院された認知症の患者さんに、精神科医や看護師などが連携してご本人やご家族のケアにあたっています。

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チームの中核を担う人材育成の取り組み

 チーム医療の取り組みは、一人ひとりの医療スタッフの専門性の高さに支えられています。兵庫医科大学病院では、2018年度から特定行為研修を修了した看護師を配置し、2019年4月現在、5名の特定行為看護師が在籍しています。これは、ある特定の医療行為を医師の手順書を基に実施できる、非常に高い専門知識と技術を有した看護師です。特定行為研修を修了した看護師は、患者さんの病態の把握や観察の注意点を病棟看護師と共有し、錬度の高い連携をすることで、より安全で質の高い看護を提供しています。

 また、認定看護師の育成も積極的に行っています。当院には現在、4分野(慢性疾患看護、急性・重症患者看護、がん看護、小児看護)7名の専門看護師と、13分野26名の認定看護師がいます。今年度は新たに認知症看護や接食嚥下障害看護などの分野で4名の認定看護師が増える見込みです。専門分野において「実践」「指導」「相談」ができる認定看護師は医療チームの中核メンバーとして調整役を担っています。認定看護師の育成は院内だけの取り組みに留まらず、院外でも研修や情報交換会を行い、地域の医療機関との連携を図り、阪神間エリア全体のレベルアップにも貢献できるよう努めています。

安心して治療に専念していただくために

 わたし自身、医療事故を未然に防ぐ取り組みを行う「医療安全管理部」の部長を5年間務めました。これも、さまざまな診療科の医師や看護師、技師、職員などで構成されている、兵庫医科大学病院に不可欠な医療チームです。安全な医療が提供できるよう、職種を横断したさまざまなメンバーが一丸となって院内整備や教育を行っています。

 兵庫医科大学病院では今後、チーム医療体制をますます推進し、患者さんとご家族のQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を高め、安心・安全な医療を提供してまいります。

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専門分野
  • 難聴の診断と治療(特に中内耳手術・人工内耳)
  • 味覚障害の診断と治療
資格等
  • 耳鼻咽喉科 専門医・専門研修指導医
  • 補聴器相談医
  • 日本耳鼻咽喉科学会 常任理事
  • 日本耳科学会 理事
  • 日本口腔・咽頭科学会 理事
  • 国際耳側頭骨外科学会 理事
  • 東アジア耳科学会 理事
  • アメリカ神経耳科学会 会員
  • アメリカ耳科学会 会員
  • アメリカ耳鼻咽喉科学会 会員
  • 医学博士 など

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最寄り駅
阪神電鉄「武庫川駅」西出口より徒歩5分
住  所
〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1-1

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