患者さんのために看護師が主体となった取り組みが全国学会から表彰
がん患者さんに対する多職種チーム医療についての成果を発表する全国学会「第29回日本がんチーム医療研究会」(2022年2月11日開催)において、本院の看護師3名が、多職種連携に功績があった人物や団体に贈られる「優秀演題」の表彰を受けました。
今回の表彰は、職種の枠を超えた多職種合同での院内勉強会を経て2020年4月より始動させた下記2つのプロジェクトにより、「患者さんのQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上」や「多職種連携を通じた医療職の業務分担および専門性の向上」に寄与したことが認められたものです。
1)抗EGFR抗体薬使用大腸がん患者さんへの看護師・薬剤師主導の皮膚スキンケア
抗EGFR抗体薬は大腸がん薬物療法において重要な薬剤の一つですが、副作用の1つである皮疹(皮膚にみられる病変)に悩まされる患者さんも多くいらっしゃいます。そこで、看護師と薬剤師が主導となって皮膚症状を含む副作用をマネジメントすることで、患者さんの負担を軽減することに取り組みました。
2)大腸がん終末期患者さんへの情報共有ツール
終末期進行再発大腸がんの患者さんを対象とした「看取りまでの患者・家族への支援」をスムーズに行うために、看護師、医師、ソーシャルワーカー間で共有しやすくした情報共有ツール(患者さんの「背景情報」や「意思決定」を電子カルテ上で把握可能なツール)の開発に取り組みました。
今後も本院では、看護師、薬剤師などの多職種が連携することで、患者さん一人ひとりに最適な治療をお届けできるように努めていきます。
投稿日:2022/03/03