2019年4月より新たに放射線治療装置(リニアック)を導入
兵庫医科大学病院 放射線医療センターでは、2019年4月より新たに放射線治療装置(リニアック)を導入しました。これまでもリニアックによる高精度放射線治療(体幹部定位放射線治療、強度変調放射線治療、画像誘導放射線治療)を行ってきましたが、今回新しい機器を導入したことにより、従来行ってきた治療の精度がさらに向上しました。
放射線治療装置(リニアック)とは
リニアックは主にがんの治療に使用されるものですが、近年の技術の進歩により、腫瘍部分に集中して放射線を照射し、がんではない正常な組織の被ばくを最小限に抑えることができるようになりました。放射線が当たっている間は、数分間安静に寝ているだけで治療を受けることができます。
手術の難しい患者さんや、臓器温存が重要な疾患に対して根治的な治療を行うほか、手術前にがん組織を小さくする治療、術後に残ったがん病変に対して行う治療など外科手術と放射線治療を組みあわせて行う集学的治療にも使用されます。
新たに導入した放射線治療装置(リニアック)の特徴
- 腫瘍部分に集中して放射線照射を行うため、正常組織の被ばくを最小限に抑えることが可能
- 照射角度や放射線の強さを調節することで、従来よりも治療による副作用を抑えて治療が可能
- 数mmから5cm程度の小さな腫瘍に対しても多方向から放射線照射が可能
- 呼吸によって動く肺、肝臓などの腫瘍に対し、呼吸のタイミングに合わせて治療することが可能
※リニアックによる治療をご検討の場合は、かかりつけ医の先生にご相談いただき、紹介状をご持参のうえご来院ください。
投稿日:2019/05/10