疾患概要
婦人科では、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん以外にも腟がんや外陰がんなど女性特有のがん診療を行っています。子宮頸がんや子宮体がんは、外来で組織検査を行ってがんの診断をします。がんの広がりはMRI検査、CT検査やPET検査などを合わせて診断し、治療方針を決定します。治療は手術と薬物療法(抗がん剤を含む)が基本ですが、子宮頸がんでは放射線治療も有効です。
手術は、より体への負担や傷が少ない腹腔鏡手術を行うことが増えてきました。退院翌日から日常生活が可能です。卵巣がんでは開腹手術が基本術式となります。薬物療法は、遺伝子検査などとセットで非常に有効な治療薬が出てきました。がん治療では初回の治療は可能な限り完治を目指しますが、残念ながら再発した場合でも、遺伝子検査を行って患者さん個人個人に合った治療が提供できるような体制を整えています。
検査
遺伝性腫瘍を疑われた時点で当院へ紹介いただき、当院の各種専門医と遺伝子医療部が連携してカウンセリングの上で必要な検査を提示していきます。
治療
治療は手術と薬物療法(抗がん剤を含む)が基本ですが、子宮頸がんでは放射線治療も有効です。手術は、より体への負担や傷が少ない腹腔鏡手術を行うことが増えてきました。退院翌日から日常生活が可能です。卵巣がんでは開腹手術が基本術式となります。薬物療法は、遺伝子検査などとセットで非常に有効な治療薬が出てきました。また、放射線科と協力して血管内治療(IVR)などの局所療法も積極的に行っています。がん治療では初回の治療は可能な限り完治を目指しますが、残念ながら再発した場合でも、遺伝子検査を行って患者さん個人個人に合った治療が提供できるような体制を整えています。
医師からのメッセージ
がん診療をするうえで、がんの遺伝情報が治療につながるようになってきました。当院ではがん遺伝子パネル検査後にエキスパートパネルを実施して、治療につなげる体制をつくっています。遺伝性腫瘍はがん遺伝子パネル検査で偶然発見されることもありますが、がん家系と言われる患者さんの中に遺伝性腫瘍が診断される方もいます。女性ががんになった時、その時々で行うべき医療は異なります。これから子どもが欲しい、と思いながらがんになった方にも、できる限りの配慮をしています。
「女性に優しい診療」を心がけ, 専門医が丁寧に診察いたします
産婦人科は大きく4つの分野に分かれ、各分野の専門医が優しく丁寧に診療しています。
1. 産科学:妊娠の診断、妊婦健診、流産・早産・合併症妊娠等の管理、分娩、および産後のケア
2. 婦人科学:子宮・卵巣・卵管・腟・外陰部の良性・悪性腫瘍、炎症性疾患
3. 生殖医学:不妊症、体外受精、不育症
4. 内分泌学(女性医学):思春期・性成熟期・更年期の月経異常、ホルモン異常および諸症状のケア。女性アスリートの健康維持。
<strong><big>治療理念</big></strong>
・豊富な実績と経験に基づき、世界標準の診断・治療を提供します。
・体の負担が少ない(低侵襲な)治療法を選択し、早期の回復・社会復帰を目指します。
・安心・安全を確保し、最先端・高難度の治療にも取り組みます。
・病態の解明や治療法の開発を目指し、医学研究も積極的に行います。
馬淵 誠士(まぶち せいじ)診療部長