兵庫医科大学病院
形成外科

粉瘤(ふんりゅう)

疾患概要

粉瘤(別名:アテローム、表皮嚢腫<ひょうひのうしゅ>)とは、皮膚に袋状の構造物ができてしまい、その袋の中に角質や皮脂がたまって徐々に大きくなっていく良性の皮下腫瘍です。背中や顔、首にできることが多いですが、全身のどこにでもできます。

皮膚のすぐ下にコロコロとしたしこりができて、数か月しても消えない場合は粉瘤を疑います。自然に放置しても消えることはほとんどありません。腫瘍の中央に黒い点(図1)があることが多く、この点で皮膚の外と腫瘍内部がつながっています。多くの場合症状はありません。

細菌感染を生じることがあり、そうなると患部が赤く腫れて、痛みを生じることがあります(感染性粉瘤)。
形成外科で切除する皮下腫瘍の中で一番頻度の多い腫瘍がこの粉瘤です。

原因・症状

袋状の構造物ができる原因ははっきりとは分かっておりません。多くの場合症状はありません。強く圧迫すると中央の黒い点から白色の角質物が出てくることがあります。感染すると痛みを生じます。顔にできた場合は半球状に隆起するため目立ちます。おしりや背中に生じた場合は、座ったり寝たりするときに圧迫感を感じることがあります。

検査

視診、触診で診断できることが多いため、特別な検査は不要です。他の腫瘍との鑑別のためにエコー検査やCT検査、MRI検査を施行することがあります。

治療

粉瘤は自然に消失することはないので局所麻酔をして手術で切除します。粉瘤を切除するときは表面の黒い点を含め、腫瘍の真上の皮膚をつけて切除します。大きさにもよりますがほとんどが日帰り手術可能で、手術時間は30分から1時間程度です。切除した組織は確定診断をつけるために病理検査に提出することがあります。感染した粉瘤(図2)は内部の膿や角質を出すために局所麻酔をしてから腫れている部分をメスで切開し、内部をしっかり洗浄します。切開、排膿後は傷を開いたままの状態にして傷が自然に閉じるまで軟膏処置を継続します。一旦傷が閉鎖してから後日に残っている腫瘍を摘出します。

その他

粉瘤は皮膚のすぐ下にできるコロコロとした腫瘍ですので触れば簡単に気づくことができます。ゆっくりではありますが少しずつ大きくなり、自然に消えることはありません。ほとんどの方は症状がないため放置されることが多いですが、大きくなってからでは切除した後の傷痕も目立ちますし、手術後の出血や感染などの合併症のリスクも大きくなります。また、感染を生じた場合、すぐの腫瘍切除は困難なことが多く、最初に切開排膿をして、感染が落ち着いて傷が一旦治ってから、後日残っている腫瘍を切除する必要があります。そのため、粉瘤は皮膚の下にコロコロとしたしこりがあると気づいたときに、小さいうちから切除することをお勧めします。

形成外科

形成外科は、けがややけど、できもの、あざ、生まれつきの変形など、体の表面に関するさまざまな症状を治療する診療科です。
見た目を整えるだけでなく、「動きやすくする」「日常生活を送りやすくする」ことも大切にしています。
たとえば、傷をできるだけきれいに治すこと、顔や手足の骨折を元どおりに戻すこと、皮膚のできものを取ること、あざやしみを目立たなくすることなどを行っています。
診療の対象は、まぶた・鼻・唇・耳などの顔から、手足、胸、おなか、背中まで、体のあらゆる部分に及びます。お子さまの生まれつきの症状にも対応しています。
治療は手術だけでなく、レーザー、注射、塗り薬や飲み薬なども取り入れながら、お一人おひとりに合った方法を選んでいきます。
「これも形成外科で診てもらえるのだろうか」と迷われることでも構いません。
頭の先から足の先まで、体の表面に関することでお困りのことがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
皆さまに安心して受診していただけるよう、丁寧でわかりやすい医療を心がけてまいります。

河合 建一郎(かわい けんいちろう)診療部長

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