診療科について

ご挨拶
地域のこども達の健やかな成長をサポートしていきます。
竹島 泰弘 (たけしま やすひろ) 主任教授
診療体制
約25名の医師でこども達の診療にあたっています。
スタッフは、小児科専門医のみならず、より専門領域の資格も有しており、また、一般入院病棟はこども仕様として入院患者さんのアメニティに配慮するとともに、新生児集中治療室では常時人工呼吸管理か稼働するなど、多くのこども達に対応できる体制を整えています。
高度な専門医療
1.神経・筋疾患
筋ジストロフィーに対する全身のケアから、日常生活のサポート、遺伝相談、遺伝子診断など、多方面からの医療を実践しています。その一方、新たに開発された治療法の治験、臨床研究も数多く手がけています。2017年に承認された脊髄性筋萎縮に対する初めての治療薬の治療にも対応しています。また、てんかんなどの神経疾患・発達障害やこどもの頭痛にて、専門医が対応しています。
2.腎疾患・夜尿症
学校検尿で異常を指摘されたこども達から、腎生検を必要とするこども達まで小児腎疾患の専門的な診断治療を行っています。また、多くのこども達が困っている夜尿症に対し、国際基準に基づく積極的な治療を行うとともに、小児神経および小児泌尿器科医と連携した集学的夜尿症治療を行なっています。
3.新生児疾患
総合周産期母子医療センターとして、産婦人科との連携のもと高度医療を要する低出生体重児などの赤ちゃんに対する高度医療を実践しています。
4.アレルギー疾患
こどもの重症食物アレルギーに対する、負荷試験を行うとともに、経口免疫療法などの専門的な治療を実践しています
5.代謝・内分泌疾患
新生児マススクリーニングで異常を指摘された患者さんに対して、兵庫県のセンター施設として診断・治療を行っています。また、先天代謝異常症に対する酵素補充療法にも対応しています。
6.遺伝医療
多くのこども病気は遺伝的な背景が関係しています。そのような患者さんの遺伝子解析や遺伝相談に遺伝子医療部との連携のもと対応しています。
主な検査・設備
筋生検
筋肉の疾患が疑われ、診断が困難な場合に手術によって、筋肉のごく一部を取り出して、検査をします。診断を確定し、適切な治療を行います。
食物アレルギー経口負荷試験
食物アレルギーの有無や程度を判定するため、外来や入院でごく少量の原因食物を摂取していただき、症状を観察します。
腎生検
腎生検とは、腎臓の組織の一部をとり、顕微鏡で評価する検査です。様々な腎疾患の原因や病態を把握し、診断や治療方法を決定するために必要な検査です。
長時間ビデオ脳波モニタリング
入院で長時間脳波とビデオを同時に撮ることで、てんかん発作などを精密に検査します。
成長ホルモン分泌負荷試験
通常の血液検査では確認できない成長ホルモンを分泌する能力を評価します。
先天代謝異常症検査
代謝疾患の診断に不可欠な血液・尿検査を多施設との連携のもの実施しています。
遺伝子検査
種々の遺伝性疾患の確定診断、遺伝相談に不可欠な遺伝子診断を、遺伝子医療部、他施設との連携のもと実施しています。
主な対象疾患と診療内容
デュシャンヌ型筋ジストロフィー
全身のケアから、日常生活のサポート、遺伝相談、遺伝子診断など、多方面からの医療を実践しています。その一方、新たに開発された治療法の治験、臨床研究も数多く手がけています。
脊髄性筋萎縮症
全身のケアから、日常生活のサポート、遺伝相談、遺伝子診断など、多方面からの医療を実践しています。その一方、2017年に承認されたアンチセンスオリゴヌクレオチドを使用した分子治療や、多くの新規治療薬の治験も実施しています。
先天性代謝疾患
マススクリーニング検査後の精査、遺伝子診断を行うとともに、食事療法などを含めた治療を実施しています。また、酵素補充療法など新たな治療法にも対応しています。
新生児疾患
体重が1000gに満たない赤ちゃんや、呼吸がしにくいなど、色々な病気を持った新生児に対し、人工呼吸管理などを含めた高度医療を実践しています。
血友病
凝固因子補充と使用方法の指導、および日常生活への指導も行います。
代謝・内分泌疾患
思春期早発症、低身長症、甲状腺機能低下症、糖尿病などに対し、負荷試験など適切な検査のもと、治療を実施しています。
食物アレルギー
外来及び入院で食物経口負荷試験を行うとともに、経口免疫療法など新たな治療法も実践しています。
慢性腎炎
腎生検にて診断し、加療を行っています。また学校検尿で早期にみつかったこども達に対し、適切な診断・治療を行っています。
ネフローゼ症候群
適切な時期に腎生検を行い、難治性ネフローゼ症候群に対する新規治療法なども含め、治療を行っています。
腎不全
急性および慢性があり、泌尿器科、腎透析内科と連携し腎移植を含めた腎代替療法を行っています。
てんかん
てんかんの診断と治療を行っています。当科はてんかん診療ネットワーク二次診療施設として登録されており、長時間ビデオ脳波モニタリングなどの検査を行うことも可能です。
慢性頭痛
専門医の少ない小児の慢性頭痛に対して詳細な診断と治療を行っています。
診療実績
2023年の診療実績
神経・筋疾患 | 筋疾患(筋ジストロフィーなど) | 196 |
---|---|---|
てんかん・不随意運動・発作性疾患 | 28 | |
運動異常・脳性麻痺 | 20 | |
先天異常・染色体異常症 | 11 | |
神経発達症 | 28 | |
頭痛・自律神経・睡眠障害 | 58 | |
精神・心身 | 17 | |
筋・末梢神経 | 5 | |
その他(以上、外来新患数)など | 5 |
|
腎疾患 | 腎生検 | 8 |
ネフローゼ症候群 | 68 | |
慢性糸球体腎炎 | 63(うちIgA腎症45例) | |
尿路感染症 | 31 | |
先天性水腎症 | 15 | |
夜尿症 | 11 | |
先天性ネフローゼ症候群 | 1 | |
アルポート症候群 | 2 | |
寡巨大糸球体症 | 1 | |
内分泌疾患 | 成長ホルモン補充療法 | 70 |
性腺抑制療法 | 20 | |
甲状腺疾患 | 31 | |
1型糖尿病 | 12 | |
肥満・2型糖尿病 | 11 | |
家族性高コレステロール血症 | 4 | |
くる病 | 4 | |
副腎皮質過形成 | 3 | |
複合型下垂体機能低下症 | 2 | |
軟骨無形成症 | 2 | |
先天代謝異常症 | 尿素サイクル異常症、脂肪酸代謝異常症、有機酸代謝異常症など(新生児スクリーニング陽性例精査含む) | 70(通院症例数) |
消化器疾患 | 炎症性腸疾患 | 7 |
好酸球性消化管疾患 | 17 | |
消化性潰瘍 | 2 | |
慢性機能性便秘 | 42 | |
器質性便秘 | 6 | |
過敏性腸症候群 | 12 | |
機能性ディスペプシア | 7 | |
ヘリコバクター・ピロリ感染症 | 3 | |
胆石 | 2 | |
上腸間膜動脈(SMA)症候群 | 2 | |
MEFV遺伝子関連腸炎 | 1 | |
家族性地中海熱 など | 1(通院症例数) | |
アレルギー疾患 | 食物アレルギー/アナフィラキシー | 43(外来新患紹介のみ) |
食物経口負荷検査 | 64(入院のみ) | |
新生児集中治療室(NICU) | 年間入院数 | 498 |
1500g未満の極低出生体重児 | 23 |
2022年の診療実績
神経・筋疾患 | 筋疾患(筋ジストロフィーなど) | 196 |
---|---|---|
てんかん・不随意運動・発作性疾患 | 28 | |
運動異常・脳性麻痺 | 20 | |
先天異常・染色体異常症 | 11 | |
神経発達症 | 28 | |
頭痛・自律神経・睡眠障害 | 58 | |
精神・心身 | 17 | |
筋・末梢神経 | 5 | |
その他 | 5 | |
腎疾患 | 腎生検 | 8 |
ネフローゼ症候群 | 68 | |
慢性糸球体腎炎 | 63 | |
うちIgA 腎症 | 45 | |
尿路感染症 | 31 | |
先天性水腎症 | 15 | |
夜尿症 | 11 | |
先天性ネフローゼ症候群 | 1 | |
アルポート症候群 | 2 | |
寡巨大糸球体症 | 1 | |
内分泌・代謝疾患 | 成長ホルモン補充療法 | 70 |
性腺抑制療法 | 20 | |
甲状腺疾患 | 31 | |
1 型糖尿病 | 12 | |
肥満・2 型糖尿病 | 11 | |
家族性高コレステロール血症 | 4 | |
くる病 | 4 | |
副腎皮質過形成 | 3 | |
複合型下垂体機能低下症 | 2 | |
軟骨無形成症 | 2 | |
先天代謝異常症 | (尿素サイクル異常症、脂肪酸代謝異常症、有機酸代謝異常症など、(新生児スクリーニング陽性例精査含む)) | 70 |
消化器疾患 | 炎症性腸疾患 | 7 |
好酸球性消化管疾患 | 17 | |
消化性潰瘍 | 2 | |
慢性機能性便秘 | 42 | |
器質性便秘 | 6 | |
過敏性腸症候群 | 12 | |
機能性ディスペプシア | 7 | |
ヘリコバクター・ピロリ感染症 | 3 | |
胆石 | 2 | |
上腸間膜動脈(SMA)症候群 | 2 | |
MEFV遺伝子関連腸炎 | 1 | |
家族性地中海熱 | 1 | |
アレルギー疾患 | 食物アレルギー/ アナフィラキシー(外来新患紹介のみ) | 43 |
食物経口負荷検査(入院のみ) | 64 | |
新生児集中治療室(NICU) | 年間入院数 | 426 |
人工呼吸症例 | 57 | |
1500g未満の極低出生体重児 | 26 |
2021年の診療実績
神経・筋疾患 | 筋疾患(筋ジストロフィーなど) | 160 |
---|---|---|
てんかん・不随意運動・発作性疾患 | 41 | |
運動異常・脳性麻痺 | 20 | |
先天異常・染色体異常症 | 7 | |
神経発達症 | 24 | |
頭痛・自律神経・睡眠障害 | 65 | |
精神・心身 | 17 | |
その他(周期性嘔吐・睡眠障害・不登校など) | 24 | |
腎疾患 | 腎生検 | 9 |
ネフローゼ症候群 | 55 | |
慢性糸球体腎炎 | 59 | |
うちIgA 腎症 | 41 | |
尿路感染症 | 22 | |
夜尿症 | 11 | |
アルポート症候群 | 1 | |
内分泌・代謝疾患 | 成長ホルモン補充療法 | 70 |
性腺抑制療法 | 20 | |
甲状腺疾患 | 31 | |
1 型糖尿病 | 12 | |
肥満・2 型糖尿病 | 11 | |
家族性高コレステロール血症 | 4 | |
くる病 | 4 | |
副腎皮質過形成 | 3 | |
尿崩症 | 1 | |
先天代謝異常症 | (尿素サイクル異常症、脂肪酸代謝異常症、有機酸代謝異常症など、(新生児スクリーニング陽性例精査含む)) | 50 |
消化器疾患 | 炎症性腸疾患 | 5 |
好酸球性消化管疾患 | 6 | |
消化性潰瘍 | 3 | |
慢性機能性便秘 | 31 | |
器質性便秘 | 6 | |
過敏性腸症候群 | 15 | |
機能性ディスペプシア | 6 | |
胃食道逆流症 | 2 | |
ヘリコバクター・ピロリ感染症 | 3 | |
家族性地中海熱遺伝子関連腸炎 | 1 | |
アレルギー疾患 | 食物アレルギー/ アナフィラキシー(外来新患紹介のみ) | 65 |
食物経口負荷検査(入院のみ) | 68 | |
新生児集中治療室(NICU) | 年間入院数 | 458 |
人工呼吸症例 | 62 | |
1500g未満の極低出生体重児 | 26 |