疾患概要
瞼(まぶた)をあげにくく、いわゆる「眠い目」の様な状態を眼瞼下垂症と言います。生まれつきである先天性の眼瞼下垂症と、主にに加齢に伴って生じる加齢性の眼瞼下垂症があります。
原因・症状
瞼を持ち上げるのは眼瞼挙筋という筋肉です。この筋肉が生まれつき弱いと先天性の眼瞼下垂症となります。また、年齢とともに瞼の皮膚や眼瞼挙筋と瞼との結合が緩んでくると加齢性の眼瞼下垂症となります。長年ハードコンタクトレンズを使用していると眼瞼下垂になる場合があります。
症状としては瞼が重くなり視界が狭くなるほか、頭痛や肩こりの原因となるとも言われています。
治療
先天性の眼瞼下垂症では眼瞼挙筋の機能がありませんので、太ももから筋膜を採取し、この筋膜で瞼を吊り上げる手術を行うことが一般的です。一方、加齢性の眼瞼下垂症では、緩んだ皮膚を切除するとともに緩んでしまっている眼瞼挙筋と瞼の結合を再度とめ直す手術が行われます。
形成外科は、機能回復とQOLの向上を目的とする専門外科です。
形成外科は、主に体の表面のケガや変形、できもの、アザなどを治す診療科です。"傷を丁寧に縫合してきれいに治す""顔や手の骨折を元に戻す""皮膚の表面の腫瘍を取る""アザやシミを消す"などの役割があります。
顔(瞼(まぶた)、鼻、唇、耳)、手足、胸、腹、背中…どの部分も治療の対象です、もちろん、生まれつきの変形も含まれます。
形成外科の治療は手術が主体ですが、レーザー照射や注射、塗り薬や貼り薬、飲み薬も使います。
頭のてっぺんから足の先まで、お困りのことはご相談ください。
垣淵 正男(かきぶち まさお)診療部長