兵庫医科大学病院
血液内科

多発性骨髄腫

疾患概要

多発性骨髄腫(たはつせいこつずいしゅ)は、骨髄(骨の中にあるスペースで血液の細胞を作る工場)にある「形質細胞が抗体を作るはたらきをしている細胞」ががん化した病気です。骨髄腫の細胞が増えることにより、「骨を壊すこと(腰痛などの骨痛や骨折)」「正常な血液細胞が作りにくくなること(貧血)」「役立たずの抗体ことが腎臓にたまって腎機能を悪くする」などの症状が起こります。

原因

多発性骨髄腫は、「形質細胞」という血液系の細胞にさまざまな遺伝子異常が起きることを表しますが、原因ははっきりとはわかっていません。
骨髄腫の症状には、「骨髄腫細胞が骨を壊すことによる骨痛(腰や背中の痛み)」「骨折」「高カルシウム血症による食欲不振」「意識障害」「階段を上り下りしたときの息切れや動悸」などがあります。特に、痛み止めが効かないような激しい腰痛が長期間続く場合には、これらの症状を疑う必要があります。

検査

血液検査、尿検査のほか、骨髄検査が重要です。骨髄検査ではうつぶせになり、皮膚を消毒し、痛み止めの注射をしてから腰の骨に細い針を入れて骨髄液を採取します。また、骨の病変について調べるために、CTやMRIなどの画像検査も行います。

治療

これまでの多発性骨髄腫は非常に治りにくく、予後の悪い病気でしたが、最近は急速に治療法が進んできています。治療の基本は「免疫調節薬」「分子標的薬(プロテアソーム阻害剤)」「抗体薬(免疫治療)」の組み合わせであり、髪の毛が抜けるような「抗がん剤治療」は行いません。ただし、70歳以下で心臓、肝臓などに大きな問題のない患者さんには、「大量抗がん剤治療」と「自家末梢血幹細胞移植」も行います。また、近い将来、「CAR-T細胞治療」という新たな細胞治療が導入される可能性があります(※CAR-T細胞治療については、当院の病気ガイド「悪性リンパ腫(※)」のページをご参照ください)。
治療は基本的に入院中に行い、その後は外来で続けることになります。骨髄腫は、完全に治癒することは難しいと考えられている病気であり、長期間、外来での治療を継続する必要があります。

血液内科

すべての血液疾患に対して専門的な治療を

血液の病気には、血液のがん(悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫等)以外にも、出血した時に血がとまりにくくなる病気(血友病、凝固異常症)や血液の成分をうまく作れなくなる病気(再生不良性貧血等)があります。血液の病気の頻度はそれほど高いものではなく、診断、治療には高い専門性が必要です。当院では、血液の病気それぞれのエキスパートにより、個々の患者さんに適した治療を受けていただくことができます。悪性リンパ腫、急性リンパ性白血病や多発性骨髄腫に対するCAR-T細胞治療など、新しい治療を積極的に取り入れているのも特徴です。また、HIV感染症に関しても中核拠点病院として診療を行っています。

吉原 哲(よしはら さとし)診療部長

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