疾患概要
目やその周りのけがや病気によって眼球が損なわれた際、外観改善のために入れるものが義眼です。義眼は、瞳などを本物とそっくりに描いた大きなコンタクトレンズのようなものです。
眼科医の診察を経て、義眼師という専門家がオーダーメイドで義眼を作成します。義眼を入れた目がきれいに見えるかどうかは、義眼床(ぎがんしょう)と呼ばれる義眼を入れる場所やその奥の義眼台(ぎがんだい)、上下のまぶたなどの形をうまく整える必要があります。
原因・症状
義眼の形や大きさが義眼床に合っていなかったり、その奥で義眼を支える義眼台や義眼を覆う瞼の形によっては、見た目がよくないこともあります。また、義眼を何年も使っていると、徐々に合わなくなってくることもあります。
検査
いつも行うわけではありませんが、エックス線CTやMRIなどで、義眼の奥の眼窩の状態を確認する場合もあります。
治療
義眼の形状に合わせて、それが収まる義眼床や奥で支える義眼台の大きさや形を手術で調整します。ご本人の皮膚や軟骨を移植することもあります。そのうえで、義眼師によって義眼の形を調整したり、新しく作り直したりします。
メッセージ
義眼が上手く入らない、義眼が外れすい、眼の形が気になる、などのことでお困りの患者さんは、ぜひ当科にご相談ください。
眼科の医師や義眼師と相談しながら、最善の方法を考えます。
形成外科は、機能回復とQOLの向上を目的とする専門外科です。
形成外科は、主に体の表面のケガや変形、できもの、アザなどを治す診療科です。"傷を丁寧に縫合してきれいに治す""顔や手の骨折を元に戻す""皮膚の表面の腫瘍を取る""アザやシミを消す"などの役割があります。
顔(瞼(まぶた)、鼻、唇、耳)、手足、胸、腹、背中…どの部分も治療の対象です、もちろん、生まれつきの変形も含まれます。
形成外科の治療は手術が主体ですが、レーザー照射や注射、塗り薬や貼り薬、飲み薬も使います。
頭のてっぺんから足の先まで、お困りのことはご相談ください。
垣淵 正男(かきぶち まさお)診療部長