小さな命にエールを

 
「きれいに育ってる。頑張れ」
健やかに、美しく分割した受精卵は
思わず声をかけたくなるほど、いとおしい
0.1ミリほどのその小さな卵が大きく育ち
元気に生まれてきてくれることをただただ願う

 患者さんからお預かりした卵子と精子を受精させ
一定の段階まで育ててから体内へ戻す体外受精
そのあいだ、見守り支えるのが胚培養士の仕事

 大学病院では、病気をお持ちの方の不妊治療や、
がん治療などで将来の妊娠への影響が心配される方の
卵子や精子の凍結保存も行っている

 妊娠は、患者さんご自身と卵の力があってこそ
私たちは、精いっぱいその手伝いをしているに過ぎない
患者さんと直接お会いすることも
生まれた赤ちゃんと対面することもほとんどないけれど
その力を信じ、託された想いを胸に
今日も静かにエールを送り続ける
 
胚培養士 堀口 菜保子