兵庫医科大学病院
脳神経外科

未破裂脳動脈瘤

疾患概要

脳の血管が膨らんでいることを指します。破裂すると、くも膜下出血を起こします。脳動脈瘤の診断率は高く、40歳以上の方の3~5%に見つかるとされています。従って、脳ドックなどでMRIを受けるなどして、自分が脳動脈瘤を持っているかどうか調べておくことが重要です。

一般的に動脈瘤の破裂率は年間1%程度と言われています。ただし、増大するものや大型のもの、動脈瘤の部位によっては破裂率が高いので注意が必要です。

原因・症状

動脈瘤自体は自覚症状がほぼありません。部位や大きさによっては物が二重に見えるなどの症状を引き起こすことがあります。一方、脳動脈瘤が破れると、激しい頭痛や意識障害を起こします。

検査

脳ドックなどのMR検査で発見されることが多いです。動脈瘤の大きさ・形状・部位を正確に把握するため、造影剤を使用したCT検査や、入院して血管撮影検査を行うことがあります。

治療

脳動脈瘤の破裂率を上げる要因としては①喫煙 ②大量の飲酒 ③高血圧の放置の3つが挙げらます。

しかし、脳動脈瘤の破裂率を下げる有効な薬はなく、手術が必要です。開頭して動脈瘤の根元にクリップをかける「クリッピング術」と、足の付け根から管を入れてコイル(金属の糸のようなもの:図1)を動脈瘤に詰める「血管内手術(コイル塞栓術)」の2種類の手術法が行われています。動脈瘤の形や部位、年齢などを総合的に判断して選択されます。血管内手術ではコイルを動脈瘤内に安定させるために、様々な支援機器(図2・図3)を用いることで適応が拡大しました。

また、フローダイバーターという金属の網目が細かいメッシュ状の筒を入れることで、動脈瘤を徐々に閉塞に向かわせる新たな機器も登場しています(図4)。そして当院では、金属の球体を動脈瘤に入れる新治療が可能です(図5)。 

脳神経外科

あらゆる手段を用いて“脳脊髄を守る”

当科では脳血管障害、脳腫瘍、神経外傷など脳神経外科疾患全般を担当しており、外科的手術・血管内手術・内視鏡手術など、あらゆる手段を用いて“脳脊髄を守る”をモットーに診療しています。
気になる症状がございましたら遠慮なく当院 脳神経外科にご連絡ください。
大学病院としての最先端治療や知識を活かした専門的かつ適切な治療を心がけるとともに、来院されるみなさまに安心していただけるよう「“病気”ではなく“人”を診る」「自身の家族であればどうするか」を常に心がけて診療しております。

吉村 紳一(よしむら しんいち)診療部長

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〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1-1

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