兵庫医科大学病院
内視鏡センター

早期大腸がん(内視鏡治療)

疾患概要

2017年度にがんになった人の部位別統計では、大腸がんが第一位であり、最近では検査方法の進歩により、早期にみつかる大腸がんが多くなってきました。大腸がんの治療方法は「内視鏡治療」 「外科治療(開腹手術、腹腔鏡下手術)」「化学療法(抗がん剤)」「放射線治療」 があります。

その中でも転移(がんが他の所で増えていること)のない早期大腸がんには、内視鏡でがんの部分だけを切り取る「内視鏡治療」を行うことができます。「内視鏡治療」は「外科治療」に比べ 胸やお腹に傷がつかず、食道や胃の機能を保つことができる上に入院も比較的短期間ではやく退院できます。

原因・症状

最近の報告では、大腸がんのリスクに関わる生活習慣に、加工肉・赤肉の摂取、飲酒、肥満などがリスク上昇に関連があり、運動、カルシウム・食物繊維・魚由来の不飽和脂肪酸の摂取がリスク低下に関連があるとされています。早期大腸がんは症状が乏しく、検診や他疾患のための検査などで発見されることが多いのが現状です。

検査

消化管の検査は主に内視鏡検査です。下部消化管内視鏡検査では大腸全体を見ることができ、小さな変化を見つけやすく必要があれば生検(組織の採取)を行って病理組織診断を行うことができます。

また、通常の内視鏡観察に加えて、色素をまいてがんの範囲を観察したり、拡大内視鏡検査でがんの表面を拡大して観察し、がんとがんでない部分を区別したり、超音波内視鏡でがんの深さを確認することができます。

治療

内視鏡を使った早期大腸がんの治療方法の代表的なものとして、近年では内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が主に行われています。内視鏡用の電気メスを使って粘膜下層を剥離してがんを切除する方法です。切除したがんの部分は顕微鏡を使って完全に取り切れているかどうかを確認します。

また、治療前に「転移の可能性が低い」といわれていても、顕微鏡による検査でがんが粘膜層より深い層にまで達していたり、血管やリンパ管にがん細胞が入っていることが分かった場合は追加治療(外科治療)が必要となります。

内視鏡センター

各科と連携し、質の高い内視鏡検査・治療を提供します

内視鏡センターは、内視鏡を用いた診断と治療を行う診療部門であり、消化管内科、肝・胆・膵内科、炎症性腸疾患内科、上部消化管外科、下部消化管外科、炎症性腸疾患外科、呼吸器内科、呼吸器外科、放射線科、救命救急センターの協力を得て運営しています。
日本消化器内視鏡学会および日本呼吸器内視鏡学会の認定施設であり、各学会の指導医・専門医・を中心に検査・治療がなされております。また、患者さんがより快適に内視鏡検査を受けていただける環境を常に整え、ほとんどの患者さんに鎮静化で内視鏡検査を受けていただいています。
今後もさらに質の高い内視鏡検査、内視鏡治療が提供できるように努めてまいります。

富田 寿彦(とみた としひこ)センター長

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交通アクセス

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住  所
〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1-1

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