兵庫医科大学病院
糖尿病・内分泌・代謝内科

1型糖尿病

疾患概要

体内で血糖降下作用のあるインスリンを分泌する唯一の細胞である膵臓のβ細胞が何らかの理由によって破壊され、インスリンが分泌できなくなり発症する糖尿病です。

インスリンが分泌されなくなると高血糖による脱水や糖尿病ケトアシドーシスなど生命に関わる状態に至ることがあるため適切な診断と治療が必要になります。1型糖尿病には、発症・進行の様式から劇症・急性発症・緩徐進行の3つのタイプがあります。

原因・症状

1型糖尿病の多くは、遺伝的な因子に加えてウイルス感染などが引き金となって膵臓のβ細胞に対する自己免疫異常が起こり発症すると考えられています。

症状としては、高血糖にともなう多尿・口喝・多飲、インスリン分泌低下に伴う体重減少などがあります。さらに、インスリン作用不足によって体内に過度にケトン体が蓄積すると、腹痛・嘔吐などの消化器症状・過呼吸などを認めるようになり、さらに進行すると意識障害をきたすようになります。

検査

血糖値・HbA1cといった一般的な糖尿病の検査に加えて、抗GAD抗体とよばれる1型糖尿病に特徴的な自己抗体の測定を行います。さらに、インスリン分泌の程度について採血検査を行います。また、ケトン体の測定を採血や尿検査で行うこともあります。

治療

インスリン分泌を補うために、患者さん自身が血糖値を評価しながらインスリン注射を行う必要があります。

インスリン注射の方法としては、頻回にインスリンを自己注射を行っていただく頻回インスリン注射療法と携帯型のインスリンポンプを用いてインスリンを持続的に注入する持続皮下インスリン注入療法(画像1)があります。持続皮下インスリン注入療法では、低血糖の際に自動的にインスリン注入が停止する機能が備わったインスリンポンプを使用することもできます。

当院では患者さんのご希望に合わせて治療方針を決定します。

糖尿病・内分泌・代謝内科

生活習慣病から高度専門医療まで、皆様の健康長寿をめざします

糖尿病・内分泌・代謝内科は、糖尿病、高血圧など皆様に身近な生活習慣病から、1型糖尿病、副腎などの内分泌病、家族性高コレステロール血症などの遺伝病など、高度な専門性を必要とする病気まで幅広く対応しています。私たちのモットーは、目先の病気を治すことだけでなく、心臓、脳の病気、認知症、がんなどの予防医療に注力し、皆様と一緒に健康長寿、一病息災に取り組むことにあります。かかりつけ医師とご相談のうえ、今の病気の状態を一度見直してみませんか。

小山 英則(こやま ひでのり)診療部長

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