
特色のある医療
- 糸球体腎炎や二次性腎疾患に対し、生検所見に基づき、適切な薬物療法を選択し、疾患によっては免疫吸着、LDL吸着など血液浄化法を併用し治療しています。また、糸球体硬化とともに腎障害進行の重要な因子である間質障害に対し、免疫抑制剤による改善を図っています。
- 腎不全進行を抑制するには、低蛋白・高カロリー食による毎日の食事療法・生活指導・服薬指導が必須です。これらは患者さんの自己管理に依存しなければならない高度な医療と位置付け、毎月1週間にわたり、栄養部、看護部、薬剤部、中央臨床検査部の協力の下に、腎臓病教室を開催しています。また、透析導入に対する不安をお持ちになる患者さんも多く、血液透析、腹膜透析、腎移植のいずれを選択すべきか、そして経済的支援に対する相談も受け付けております。腎臓病教室においては、医療社会福祉部、移植コーディネーターの協力の下に患者さんの不安の解消にもつとめています。腎臓病教室を開始してすでに4年が経過していますが、患者教育に目覚ましい成果をあげ、近畿一円より患者さんの紹介を得ています。
- 腎不全が進行し血液浄化療法を必要とする症例を年間50例以上経験しております。透析導入時の社会復帰を促進するため、腎機能が完全に廃絶する前に血液透析導入者では透析用シャントの造設を、腹膜透析導入者ではSMAP方式(挿入時にカテーテルを皮下に埋没させ、創が治った後、透析が必要になるとカテーテルの出口部を作製して透析を開始する方式)などによる腹膜カテーテルの挿入を実施し、入院期間の短縮を可能にしています。
- 6,000件を超える血液浄化療法の経験を生かして、院内外で発生する多臓器不全・SIRSに対して、積極的なサイトカインの除去を目的とした持続的血液浄化療法及びエンドトキシン除去療法をICU・CCUの協力の下に、また、肝・免疫疾患など全科にわたる領域において血漿交換・免疫吸着・LDL吸着など各種アフェレシス治療を行っています。
- 腎機能障害では動脈硬化症の促進が問題となりますが、動脈硬化に先んじて起こる血管内皮障害を早期に発見し治療を開始することにより、将来の動脈硬化発現を抑制する試みを行っています。また、すでに閉塞性動脈硬化症に起因する症状を有する例では、高解像度Bモードエコー・パルスドプラ法による血流速度測定、MRアンギオグラフィなどの非侵襲的(人体に殆ど影響を与えない)手法により血管の状態を把握し、最適の治療法を選択しています。